【映画で語ろう】カムシネマ★3分で語れるようになるポイント【ネタバレあらすじ】

映画を観たなら語りたい。映画の紹介から、ネタバレあらすじ、著者の独断と偏見による「語りポイント」まで。

3分で映画『バトルシップ』を語れるようになるネタバレあらすじ

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基本データ・おススメ度

『バトルシップ』
原題:Battleship
2012年 アメリカ
監督:ピーター・バーグ
出演:テイラー・キッチュ、浅野忠信、ブルックリン・デッカー、リアーナ、アレクサンダー・スカルスガルド、リーアム・ニーソン
 おススメ度★★★★★(5/5)
 「ツッコミっこナシ!」「中2病集まれ!」な痛快バトルアクション。バトルシッパーなるマニアを産んだ伝説的映画。退役軍艦ミズーリ号がエイリアンの砲撃をめっちゃ被弾するも、90歳ジジイの「戦艦が簡単に沈むか!」のひとことで解決される。そんな映画。細かいこと抜きに「ファイア!」な★5

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★目次

あらすじ(ネタバレなし)

 太陽系外に地球型惑星を確認したNASAは交信を試みる。ハワイに専用アンテナが設置された。その頃、遊び人風情のアレックスは酒場でサマンサに一目ぼれ。サマンサが欲しがるチキン・ブリトーを盗もうと深夜のスーパーマーケットに侵入して警察に連行される。サマンサは海軍提督の娘だった。罰として、アレックスは海軍に入隊する。

 7年後。ハワイで環太平洋合同演習が開催された。前日のサッカー大会では、アメリカVS日本の試合が行われ、日本側のリーダーはナカダ(浅野忠信)だった。アレックスのミスでアメリカチームは負けてしまう。アレックスはサマンサとの結婚を父親に承諾してもらおうと頑張るが、いちいち裏目に出る。

 そんな時、宇宙から謎の物体が飛んできて地球上に落下した。ひとつは香港の街をメチャクチャにし、残りはハワイ近辺の海に落ちた。調べると、物体はNASAが交信を試みた惑星から飛んできたと思われた。

 ストーン、アレックス、ナガタがそれぞれ指揮をする3隻の駆逐艦が調査に出るが、宇宙船はバリアを張り3隻の駆逐艦は隔離されてしまった。
エイリアンの宇宙船に攻撃するストーン。先方の反撃でストーンの船は撃沈された。仕方ねぇなとばかり援護をしたナガタの船もやられる。残るはアレックスの駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」だけになった。

==以下ネタバレ==

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ネタバレあらすじ

 看護士であるサマンサはオアフ島で、両足を失った負傷兵ミックのリハビリをしていたが、エイリアンたちが陸に上がってきているのを目撃。 

 無謀な作戦で負傷者を出したアレックスを責めるナガタ。エイリアンを捕獲したとの連絡で、二人でエイリアンのヘルメットを外すと宇宙人は暴れだす。さらに船に侵入してきたエイリアンを、部下(リアーナ)が甲板に引き寄せ、バズーカで撃退する。

 エイリアンたちは、オアフ島の通信施設を乗っ取り、アンテナで惑星の仲間に連絡を取ろうとしていた。
 ナガタのアイデアで、海洋ブイで敵艦の位置を測り奇襲攻撃を仕掛ける。ナガタの頭脳が光る。その指揮能力を認めざるを得ないアレックス。しかし、最終的には敵に自軍の位置を教えることにもなり、船は撃沈されてしまう。

 武器を失ったアレックスとナガタが絶望していると「ワシらに任せろ」と90歳くらいのジジイたちが登場する。そして、観覧用に展示してあった退役戦艦ミズーリに乗り込む。激しい戦い。

 通信施設側でも、サマンサたちが戦っていたが力及ばず、まもなく、エイリアンたちは惑星に通信を送ってしまう。さらに敵が地球にやってきたら、ひとたまりもない。アレックスは、最後の砲弾を、敵艦ではなく施設に向けて撃った。

 もう砲弾はない。敵軍の「空飛ぶタイヤ」が甲板で呆然と立ち尽くすアレックスとナガタの方向に飛んでくる。二人は死を覚悟し、目をあわせ「お前と戦えてよかった。」「俺もだ」と言い合う。

 万事休す。と、空飛ぶタイヤを撃退したのはバリアを抜けて援軍に来た空軍だった。軍は、敵艦をやっつけ、島の通信施設も破壊。エイリアンたちの野望を粉砕する。

 歓喜の声を上げるアレックスたち。

 エピローグは、大統領も参加しての式典。アレックスはサマンサとの結婚を許される。

つまりこういう映画(語りポイント)

 一部に熱狂的なファンを持つ痛快作。

 「パールハーバーに攻めてきたエイリアンを、日本人とアメリカ人が力を合わせて倒す映画」…おバカ映画丸出しのコンセプトが良い。

 僕はこれ、公開当時に映画館で観ました。特に「これ観よう!」で行ったわけではなく、ドライブと食事ついでにたまたま入って観たら…これがまた、アホみたいに面白かった。物凄い予算からして、おそらく本人たちは大作を作るつもりでいたのではないか。それが、突っ込みどころ満載のB級映画になってしまってるところが笑える。

 対象年齢:中学二年生。ここまで中二に徹してくれると爽快。

 浅野忠信さんが準主演。日本人が脇役ではなく完全に二番手。もちろん英語。原作であるボードゲームの要素を取り入れた疑似レーダー作戦で、浅野さんが指揮をとります。攻撃指令「ファイア!」がカッちょいい!

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 この、空飛んでくるタイヤが手強いんさ

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リアーナ、カッコいい。

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  後半の見どころ。

 1)船をすべてやられて途方に暮れる。さてどうしよう。

2)まだ1隻あるじゃないか。

3)記念に展示してあっただけの70年前の軍艦・ミズーリ号でいこうや。
4)まじか。

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 1)若いひと「こんな古い軍艦、使い方、わかんねーよ。」

2)全員90歳くらいのジジイたちが颯爽と現れる。

3)ジジイ「わしらに任せとけ」

4)まじか。

  エイリアンの砲撃をめっちゃ被弾するも、ジジイの「戦艦が簡単に沈むか、ボケ!」のひとことで解決される。

  序盤の30分、まったく余計なシーンが続いてかったるいですが、異星人が登場してからは怒涛の展開!都合のよすぎる展開も、突っ込んじゃいけません。

 鳥肌モンにかっこよかったシーンふたつ。

 ・中盤、リアーナが船上で異星人のアタマに至近距離からバズーカをぶっぱなすところ。

・後半、万事休すのところで、空飛ぶタイヤを迎撃するところ 。

 最高にかっこいい中2映画!…なのですが、よく考えたら…ちょっと待て!ということがある。めっちゃ根本的な部分に…。

 そもそも、彼らエイリアンは何をしに地球に来たのか?」

  太陽系外にある地球型の惑星に交信を送りました。⇒それを受けて異星人がやってきました。⇒ボコボコにしました。⇒やったね!人間強い。…えっと、それでよかった?

 そもそも、宇宙に交信したのは地球側なのです。彼らが来訪した理由は「地球侵略」と決めつけられていますが、果たして本当にそうだろうか?

 もし「呼ばれたから来てみたら、ボコられた。」が真相だとしたら、そんなひどい話はない。僕はきっと「交信を受けて挨拶に来ただけ」とみています。実際、彼らは攻撃意思のない敵には攻撃しないんです。戦意のない子供や科学者は逃がしている。凄く人が良くて温和な種族っぽいのです。

  それを「地球人=正義」「異星人=悪」と決め込んで、ついやっつけちゃった映画。

 僕はそう解釈しています。なぜなら、そう思うほうが笑えるからです。

 そんなこともあんなことも、考えたらキリがないほど穴だらけな映画なのに、最低映画の賞をとってしまうくらいの酷評なのに、それでも面白い!って、ある意味すごい。

 アタマをカラッポにして、その「穴だらけ」を存分に楽しむ映画です。

 「ファイア!」