【映画で語ろう】カムシネマ★3分で語れるようになるポイント【ネタバレあらすじ】

映画を観たなら語りたい。映画の紹介から、ネタバレあらすじ、著者の独断と偏見による「語りポイント」まで。

3分で映画『バーバレラ』を語れるようになるネタバレあらすじ

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基本データ・おススメ度

『バーバレラ』
原題:Barbarella
1967年 アメリカ
監督:ロジェ・ヴァデム
出演:ジェーン・フォンダ、ジョン・フィリップ・ロー、アニタ・パレンバーグ、ミロ・オーシャ、マルセル・マルソー
 おススメ度★★★☆☆(3/5)
 ジェーン・フォンダのセクシーさが凄まじい。良くそこまでやるなと云うレベル。1967年のおふざけB級映画。特撮感が半端ない。世界観は、昔懐かしい「キャプテン・ウルトラ」「宇宙家族ロビンソン」の世界といえばわかる人にはわかる。スタイル抜群のジェーン・フォンダの魅力全開の特撮エロチックSF。

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◆目次

 

 

あらすじ(ネタバレなし)

 宇宙船の中でセクシーなポーズをとる宇宙飛行士、バーバレラ(ジェーン・フォンダ)に「地球大統領」から連絡が入る。

 時は、今から4万年くらいの未来。暴力や争いがなくなり、地球上に武器がない世界なのだが、タウ星という星にいるデュラン・デュランという男が、宇宙破壊装置を発明したらしく、それを使われたら宇宙が大変になるのでなんとかしてこい、みたいな任務を受けるバーバレラ。

 あらためて、セクシーな宇宙服に着替えたバーバレラは、デュラン・デュランがいるタウ星に向かって発進!しかし、理由は忘れましたが、とにかく着陸の際に宇宙船が壊れてしまい、腰をくねらせて困るバーバレラ。

 そこに、いかにも宇宙の子供という衣装を着た子供たちと、なぜか気味の悪い人形たちが襲ってきて、バーバレラの服をイイ感じに破いていきます♪
 
 そこにあらわれた、毛がモフモフなぬいぐるみ風の衣装を着た男が登場。子供たちを飼っているとかなんとか言う。

 男に宇宙船の修理を頼むが、男は見返りにバーバレラの身体を要求する。「そんなの古いやりかたよ。今の地球のセックスはこうするの」と、興奮剤を飲んでお互いの手を合わせるように言うバーバレラ。「これで快感を得られるの。」と、最新のセックスの方法を教えようとするが、男は「いや、昔のやり方がいい」と言って毛皮を脱ぐ。脱いでも胸毛が同じくらい毛むくじゃらなのは、笑いどころか。

 男とセックスをし「ふんふ~ん」と鼻歌を歌うバーバレラ。後にわかるが、どうやらバーバレラは、気持ち良いセックスをすると機嫌が良くなって必ず鼻歌を歌うらしい。

 修理してもらった宇宙船でデュラン・デュランがいるというソゴーという町?を目指す。

==以下ネタバレ==

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ネタバレあらすじ

 しかし、宇宙船はすぐに壊れてしまい、バーバレラは地下の迷宮に落ちてしまう。そこは、悪人以外は迷路に閉じ込められてしまう世界で、悪の手先の黒い衛兵に襲われるバーバレラ。いつのまにかセクシーな半ケツホットパンツを履いている。

 バーバレラを助けたのは、盲目のイケメン天使・パイガー。パイガーの背中には大きな羽根がはえており「あなたの羽根でソゴーまで連れて行って」と頼むが、パイガーは、なにかメンタルの問題で飛べない状態にあった。

 彼も家(巣)に泊まったバーバレラ。翌朝「ふんふ~ん♪」と機嫌の良い鼻歌を歌っている。どうやらパイガーとセックスをしたらしい。と、パイガーのメンタルが回復し、飛べるようになった。「ホルモン療法だ。」という長老のおやじ。
道中、襲ってきた敵を撃退しながら、ある湖上都市に着く二人。そこには多くの人が住んでいたが、あわやバーバレラたちが湖の主マトモスに食べられそうになったところを、皇帝の秘書が助けてくれる。

 プリティという、これまた無意味にセクシーな衣装を着たプリティという女に会うが、彼女は実は皇帝陛下だった。プリティは、パイガーが迷路の町から抜け出したのも、衛兵を12人も殺したのも犯罪だと怒っていて、パイガーは貼り付けにされている。

 実はプリティはイケメンパイガーを気に入っていて、騎乗位でセックスをする。
 バーバレラは地球式の最新の方法で男とセックスをしたり、捕まって、ピアノ型の「快感のあまり死んでしまう」エクスタシー拷問機にかけられたりするが、彼女の性欲のほうが勝って助かったりする。

 えっと、そろそろまともにストーリーを追うのがバカらしくなってきたので少し飛ばしますが、とにかく最終的に勝ちます。めでたしめでたし。

つまりこういう映画(語りポイント)

 特撮感が半端ない1967年のSF映画。

 全編、ジェーン・フォンダのセクシーショットが満載。あからさまなエッチシーンはないものの、冒頭から、ジェーンがバスト・トップを全開にしているので「いきなり脱いでるやん!」とビビります。

 ストーリーはどうでもいいようなB級映画ではあるけど、日本映画なら何本も映画が撮れちゃうくらいのお金を使ってはいます。CGがない分、いちいち原寸大のセットを広いスタジオに作っていて、あのセットの作成費用(人件費含む)だけでもそれなりの予算でしょう。一部、ハメ絵もありますが。

 日本でいえば川崎実監督のようなB級世界。拷問機械にかけられ恍惚の表情を浮かべるなんて、そんな発想を実際に撮っちゃうのは、あたまが(良い意味で)おかしくないとできません。

 パントマイムの第一人者、マルセル・マルソーも出演していたりする。

 監督のロジェ・ヴァデムは、思い切りプレイボーイ。まだ無名な頃に18歳のブリジット・バルドーと結婚、バルドー主演で映画監督デビュー。離婚後、今度はカトリーヌ・ドヌーヴと交際して子供も作り、彼女主演の映画を製作。そして、ジェーン・フォンダとも結婚し、この「バーバレラ」を作る…と、要するに、女優を妻にして妻のバリューを使って映画の企画を通す常習犯(?)。すごい成りあがりパワーです。

 当時30歳手前のジェーン・フォンダの脱ぎっぷりは、もはや理解できないレベル。いくら当時・夫の監督作とはいえ、張り切りすぎでしょう。

 父がヘンリー・フォンダ、弟はピーター・フォンダ、姪にブリジット・フォンダ…なんて環境であれば、さほど無理して頑張らなくても(=脱ぎまでやらなくたって)それなりの成功は近い場所にあったと思うのですよ。普通の役をもらえないから裸の役で注目を浴びよう!なんて事は不要なはずなのです。夫のためとはいえ、そこまでやっちゃう理由は…、

  きっと「ぶっ飛んでいるから」でしょう。

 彼女のキャリアをみると、幼い頃には、実母が父ヘンリー・フォンダの浮気を苦にして自殺したもんでヘンリーと長年の確執状態にあったり、10代の頃にレイプ被害にあったり、反戦運動で何度も逮捕されたり、CNN創始者のテッド・ターナーと結婚・離婚したり、なかなかにぶっ飛んだキャラではある。普通の人ではないのは確か。素敵すぎる。

 いずれにしろ、スタイル抜群のジェーン・フォンダを満喫させていただける幸せを噛みしめつつ、おふざけ満開のアホさを楽しめる、ある意味、贅沢なエンターテイメント作である。