基本データ・おススメ度
『ダメ男に復讐する方法』
原題:The Other Woman
2014年 アメリカ
監督:ニック・カサヴェテス
出演:キャメロン・ディアス、レスリー・マン、ケイト・アプトン、ニコライ・コスター=ワルドー、ニッキー・ミナージュ、テイラー・キニー、ドン・ジョンソン
おススメ度(前半)★★★★☆(4/5)
(後半)☆☆☆☆☆(0/5)
お気楽ラブ・コメディ。前半めちゃ面白いです。女優のキャラに爆笑。ところが中盤から急失速、最終的には駄作で終わった感。個人の感想。
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◆目次
あらすじ(ネタバレなし)
弁護士のカーリー(キャメロン・ディアス)は、仕事はバリバリだが結婚運には恵まれず独身。交際する相手ともなかなか成就しない。運命の相手と思った彼氏・マークとはうまくやっていたが、ある夜、彼の自宅に行ったカーリーは、妻・ケイト(レスリー・マン)と鉢合わせする。「私は不倫をしていたのか!」と気づいたカーリーはショックを受ける。
夫のマークは病的なほどの浮気者で、あっちこっちに女を作る最低男だった。
数日後、事務所に妻・ケイトが訪ねてくる。ケイトはマークの携帯電話からカーリーの連絡先をみつけ浮気の確証を取りに来た。カーリーは正直に話し、事実を確認したケイトはショックを受ける。
「私の夫と何回寝たの?1回?10回?」と聞くケイトに「50回」と答えるカーリー。卒倒するケイト。
カーリーとケイトは結託して、彼に復讐をしようと計画する。
==以下ネタバレ==
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ここがネタバレ!
マークのシャンプーに脱毛剤を混ぜたり、毎日、女性ホルモンを飲ませたり、地道に復讐活動をする二人。
マークの出張先を密かに尾行した二人の前に現れたのは、マークのあらたな浮気相手、若くて巨乳のアンバー。あまりにダイナマイトな容姿にに嫉妬する二人だったが、アンバーも同様に独身だと嘘をつかれていたことを知り仲間に引き入れる。復讐タッグはトリオになった。
離婚して財産を半分取り上げようと考えるケイトたちだったが、マークが「離婚しても財産を取られない方法がある」と言っていたことを思い出し不安になる。
あれこれ調査すると、マークがビジネス上で不正をしていることが発覚。投資家のおカネを密かに横領してどこかの海外口座に隠していると。
夫の不正の証拠や、隠し口座をつきとめようと奔走する三人。
なんだかんだあって…
マークは失脚。離婚したケイトはビジネスパートナーと事業を成功させ、カーリーはケイトの弟と結婚。アンバーはカーリーの父親と世界旅行に出る…など、サクセスエンドでめでたしめでたし。
つまりこういう映画(語りポイント)
前半、ほぼチカラ技で笑かしてきます。
特にメンヘラっぽいキャラの妻・ケイト(レスリー・マン)がやってくれます、ほとんどコント。それも反則気味の技でガンガン来るので、まず笑えるはずです。僕は笑い転げました。
愛人の仕事場に乗り込み、浮気の事実を知ったショックで具合が悪くなるところ(って、まずその具合の悪くなり方からして吉本新喜劇の山田花子なのですが)から、その後のバーで「50回もあたしの夫と寝たの?馬鹿なの?暇なの?あたまおかしいの?」と畳みかけるあたりで、もう完全にファンになりました。
「ドアの覗き穴から見える、広角レンズ越しの鼻デカ顔」でしばらくセリフ言うのは、もはや卑怯です。
撮影当時、主演二人は42歳。キャメロン・ディアスは昔から好きではないけど、このレスリーという女優さん、あまり見たことはなかったですが、42歳のこの弾けぶり(開き直りっぷり)に拍手です。
夫役のひとは、マイケル富岡っぽい顔をしています。友達の中に必ず二人くらいは居る顔です。
キャメロン・ディアスは相変わらず、日本でいえばF原N香さんみたいな、私は美人よ芝居をしています。私ってスタイルいいでしょ脚長いでしょって感じです。
前半面白かった理由は、そんなレスリー・マンの功績が大きいですが、それ以外にも、妻と愛人、最低の男に騙されていた二人が意気投合し、男への復讐を考えるというプロットは、非常にシンプルで期待できるのです。
う~ん、どうしてそのままの方向で進めてくれなかったのか…。
…後半はかなりヒドイ。
三人目の女・巨乳のアンバーが加わるあたりから、面白さも急失速、脚本もどんどんブレてくるし、俳優の演技も、前半で観た時は面白かった芝居まで、まったく面白く感じなくなってくる。
急失速の引き金になったアンバー役のモデルさん(らしい。女優さんではないみたい)のお芝居が、また、まれにみるヒドさ。ちょっとびっくりしました。ひどすぎて。
一応、キャメロンディアス主演レベルの洋画の中で、あんなにヒドイ芝居をする人が出てきたのは、ちょっと他に記憶がない。ひどい芝居をする…というより、要は、まったく芝居をしていないのです。ベテラン女優二人は後半も前半同様に頑張ってはいるのですが、あの素人モデルさんに下方向に引っ張られた印象。
昔、粗製乱造されたC級お色気系Vシネマを思い出しました。そういえば、後半の脚本も、Vシネマでよく観た流れと同じだなー。
おっぱいは大きいのですよ。顔はかわいいのですよ。でも、ただ、そこに座って脚本のセリフを読んでいるだけなのですよ。メインじゃなく、ただ夫の浮気相手としてのワンシーンなら彼女の良さが光ったと思うのですが、メインの役どころは荷が重すぎる。
後半は、脚本や演出もダメダメになっていったので、彼女だけのせいではないのですが。そうなってくると、前半はなんとか許せたキャメロン・ディアスも、どんどん嫌な部分が目立ってきて…。
観終わるころには、前半の面白さもすでに忘れていて、すっかり駄作を観ちゃった感が残りました。自宅で、飽きたらすぐに消す…くらいのつもりで観始めるのが良いです。