【映画で語ろう】カムシネマ★3分で語れるようになるポイント【ネタバレあらすじ】

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3分で映画『THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション』を語れるようになるネタバレあらすじ

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基本データ・おススメ度

『THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション』
2014年 アメリカ
原題:The Forger
監督:フィリップ・マーティン
出演:ジョン・トラボルタ、クリストファー・プラマー、タイ・シェリダン
 おススメ度★☆☆☆☆(1/5)
 時間が余ったね、暇だね、映画でも観る?あ、トラボルタ出てるじゃん、これにする?うん…(時間経過)…見終わったね、今何時?おなかすいたね、何食べる?食べたね、おいしかったね、じゃ帰ろうか。……程度のニーズには使える映画ではないでしょうか。個人的には、どこにである娯楽映画としか…。
 トラボルタはじめ、俳優陣の表情や演技力はみどころアリです。

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目次

簡単にいうとこんな話(ネタバレなし)

 ジョン・トラボルタ演じる贋作画家が、ボストン美術館を舞台に名画の贋作すり替えミッションを遂行する犯罪ドラマ。仮出所まで9カ月となった贋作画家のレイ・カッターは、ガンを患った息子のウィルと少しでも一緒の時間を過ごすために、暗黒街を牛耳るキーガンに頼み込み、晴れて自由の身となった。しかし、出所の条件として、キーガンがレイに命じたのは、ボストン美術館に展示されるモネの贋作を作り、本物とすり替える計画だった。(映画.COM)

ネタバレあらすじ

ゴーギャンの絵を贋作して有罪となったレイ(ジョン・トラボルタ)は、五年の刑期で服役中、出所は11ヶ月後に迫っていたが、なぜか、裏社会で力を持つ男・キーガンの力で仮釈放となる。
 弁護士の「残り11ヶ月だぞ。馬鹿なことをするな」というアドバイスはもっともだったが、レイにはそうしなければいけない事情があった。
 レイの息子・ウィルが末期ガンで、死期が近づいていたのだ。レイは少しでも長く、息子と過ごす時間が欲しかった。

 レイはキーガンに会うため、彼のアジトであるクラブに入る。キーガンは「お前を釈放させるために判事を買収した。ヘロインを50キロだ。」と恩を強調し、その恩返しとして、三週間後に美術館で展示されるモネの絵を盗めと指示する。それは、本物と入れ替えるための贋作を書けという意味でもあった。

 クラブの帰り際、女に逆ナンパされるが相手にせずて去っていくレイ。

 遊び人になりすましてレイを探ろうとした女は刑事だった。キーガンがなぜレイを出所させたのかを不審に思った警察が、キーガンを追うために、レイをマークしていた。

 家に戻り、息子のウィル、父であり元・詐欺師のジョセフと再会するレイ。息子に「俺はランプの魔人だ。三つの願いを叶えてやる」という。
 レイが悪い連中に追われていると知ったウィルは、その理由を問い詰める。レイは「キーガンにカネを借りてるんだ。お前と過ごしたかったからだ。」という。

 ウィルの一つ目の願いは「母さんに会いたい」だった。

 警察内、五年前にレイが捕まったのは、キーガンの密告だったことがわかる。キーガンはヘロイン取引でヘマをして、南米の芸術好きな男に多額の借金をしているという情報も。
 キーガンは、借金の埋め合わせをするために、レイに贋作を書かせ、モネの絵を手に入れたかったのだ。

 キーガンは「刑務所に戻るか、絵を書くか」とレイに迫る。やるしかないと考えたレイは、モネと同年代に書かれた同じサイズの絵を探しはじめる。贋作を描くためだ。

 レイは昔の仲間、ロドニーの元へいき、別れた元妻・キムの行方を探る。その間にロドニーの仲間と乱闘騒ぎを起こし、警察にさらにマークされる。

 キムの居場所をつきとめたレイは、トレーラーハウスに住むキムに会いに行く。息子がステージ4のガンだと伝え、来週、ランチにつきあってくれと頼む。

 レイの状況を聞いた父・ジョセフは、調達屋の元へ行き、古い絵を再現するために必要な、絵具を作る素材の調達に走る。

 写真をみながら、モネの絵を描いていくレイ。

 妻との約束の日。三人で会う。途中に我慢できずトイレで薬を飲む妻。楽しく過ごした三人だが「ニューヨークで良い暮らしをしている」とのキムの嘘は、薬物中毒であることも含め、息子のウィルには気づかれていた。
 帰りの車の中、父・レイに「嘘をついてくれてありがとう」と礼を言うウィル。

 ウィルのふたつめの願いは「セックスがしたい」
売春宿に連れていくレイだったが、見張りをしている警察が「未成年を売春宿に、これは見逃せない」となり、事を成就する前に、逃げ出すことになるレイとウィル。

 ウィルはセックスには失敗したが、一緒に逃げたことが楽しかったようで「僕もパパやおじいちゃんのように楽しく生きたい」といい、絵を盗む計画に参加させてくれと言い出す。

 自分を見張っている女刑事・キャサリンと接触するレイ。
「ウイルのことを思うなら、手を組みましょう」というキャサリン。」

 家に押しかけてきたキーガンに、前から頼まれていた絵の鑑定士の名刺を渡すレイ。

 美術館から絵を盗み出すレイたち。完成した贋作と入れ替えたため、テレビのニュースでは「侵入者がいたが、被害はなかった」と報道される。

 盗んだ絵をキーガンの元に届けるレイ。「これで解放だな」というレイだったが「そうはいくか」とばかりレイを殴り倒すキーガン。「また俺が密告してやる。お前はまた刑務所へ逆戻りだ。」

 見張っているキャサリンに声をかけるレイ。「キーガンの部屋に本物の絵がある。手柄をたてるがいい。」と知らせる。

 キーガンは絵を収集家に渡そうとするが、絵は偽物だと鑑定される。鑑定士が現れると、それはジョセフだった。鑑定料として10万ドルを受け取るジョセフ。怒る収集家。

 警察がキーガンの部屋へ乗り込むと、キーガンは殺されていた。

 レイとジョセフとうウィルは飛行機に乗ってどこかの楽園へ。

つまりこういう映画(語りポイント)

 アクション映画っぽいポスターや宣伝文句ですが、内容は、家族愛を描いたヒューマン・ドラマです。トラボルタの父親としての愛や、おじいちゃんの大活躍など、普通にほっこりします。トラボルタや息子役の方の演技もすごく良い。本当、ひまつぶしに何も考えずに観るにはちょうど良いドラマではある。

 ただ、10年後、20年後に、この映画を「あれは名作(あるいは迷作)だったなぁ」と思い出すかといえばきっとNOで、僕に限って言えば、おそらく三日もすればすっかり忘れているでしょう。

 最後は悪がやられてスッキリして終わるんだろなとか、女刑事とは心が通じ合うんだろうなとか…大抵の展開が読めてしまう流れも、大人から子供まで楽しませたい娯楽映画としては問題ないのでしょう。王道、伝統芸みたいなもので。

 深い意味や比喩がなにもないのも、決して欠落しているわけではなくて、最初から、そんなものを求められていないから作っていない、ということ。娯楽作として、求められるものを過不足なく提示しているに過ぎない。

 可もなく不可もなく、ですね。


 個人的には、映画としてまったく評価できませんが。これを作った人たちも、観て絶賛する人たちも。

 みんな「安易な感動」が好きなんだね、が本音ではある。

 ただ、繰り返しになりますが、トラボルタや他の俳優たちの演技は見事で、そこを楽しむのも映画の楽しみ方のひとつです。