【映画で語ろう】カムシネマ★3分で語れるようになるポイント【ネタバレあらすじ】

映画を観たなら語りたい。映画の紹介から、ネタバレあらすじ、著者の独断と偏見による「語りポイント」まで。

3分で映画『ピンクのルージュ』を語れるようになるネタバレあらすじ

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基本データ・おススメ度

『ピンクのルージュ』
原題:Tigers in Lipstick
1979年 イタリア
監督:ルイジ・ザンパ
出演:シルヴィア・クリステル、ラウラ・アントネッリ、ウルスラ・アンドレス、モニカ・ヴィッティ
 おススメ度★☆☆☆☆(1/5)
 熟女スター4人によるエロティック・コメディ短編集。おバカコメディなので、皆さん裸にはなりますが、笑えるエロです。テーマもなにもないお気楽映画ですが、豪華女優陣の魅力を味わいつつ、気楽に観るには面白い。

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◆目次

 

概要

 『エマニュエル夫人』のシルヴィア・クリステル。『イノセント』のラウラ・アントネッリはジャン・ポール・ベルモンドの元・恋人。007初代ボンドガールであり『レッド・サン』にも出ていたウルスラ・アンドレス。『太陽はひとりぼっち』のモニカ・ヴィッティ

 往年の映画ファンにはお馴染みの女優さんたち。撮影当時、みなさん40代でしょうか。すでに熟女の域に達してからの出演。往年の女優さんの熟練の美しさとエロティック演技を堪能するための映画。

 4人×2話の全8話。おバカコメディ8連発です。 短編8話なので、気楽に観はじめて、飽きたら途中でやめればいいし…程度に観るのが良いです。

==以下ネタバレ==

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ネタバレあらすじ

 ◆第1話「アラブ人」 

 マダム(シルヴィア・クリステル)は、釣り竿の先に自分の裸の写真(エマニュエル夫人の写真)をつけ、砂漠から男を釣っていた。釣られたアラブ人が夫人の部屋を探して訪ねる。

 「待ってたわ」とオッパイ丸出しで迎えるマダム。アラブ人が誘惑しながらシャワーを浴びる。と、アラブ人が部屋で死体を発見する。警察が入ってきて男を逮捕する。通報したのはマダムの旦那。

 アラブ人は10年の刑期を終えて出所間近。散髪屋に「女に釣られて10年の刑か」と言われるが「あの女のためなら20年でもいい。」と言う。出所して再び夫人の家を訪ねたアラブ人を「待ってたわ」と、また誘惑するマダム。

 一度は銃を持って復讐しようとするが、誘惑されてエッチをする。10年越しの夢が叶ったと喜ぶアラブ人。
 事後「冷蔵庫にシャンパンがあるの、取ってきて」と言われてアラブ人が冷蔵庫を開けると、今度は旦那の死体があった。警察に逮捕されるアラブ人。

「女を抱くだめに20年の刑期か、イカレるな。」と自嘲する。

◆第2話「おかあさま」

 街で男を引く娼婦(モニカ・ヴィッティ)。声をかけたのは子供。「学校に遅刻しそう。初めての遅刻は親の同伴で許される。一緒に来て。」と頼む。

 娼婦が職員室に行き教師と面談。すっかり母親になりすまして会話をするが、自分で成績優秀だと言っていた子供は、小学校を落第していて遅刻も初めてではないクソガキだった。
 
 あれやこれやと言いあいになり、そのうち子供は「この人は勝手についてきた。娼婦。」とバラすが、女はひるまず「母親よ」と言い張る。

 最終的に、校長先生も張り倒して学校を後にする娼婦と子供。

◆第3話「未亡人」

 未亡人(ウルスラ・アンドレス)の家にカメラマンが訪ねてきた。死んだご主人は有名な政治家で、「取材させてほしい。」と粘るカメラマン。根負けして家に入れる未亡人。

 最初は喪服で写真を撮っていたが、カメラマンが「君を売り出したい」と言い出す。「水着のグラビアなんて無理よ」と未亡人が言うと、カメラマンは「もちろんだ。君にはもっと大人の魅力を」とかなんとかいいながら、写真を撮っていく。

 衣装やポーズがどんどん大胆になっていき、二人とも興奮してくる。ついには、ベッドに行き、おっぱいも出して、男は服を脱ぎ始め「僕も限界だ」と言いながら、未亡人に覆いかぶさる。


◆第4話「忠実な妾(めかけ)」

 ハゲおやじと一緒にいる妾(ラウラ・アントネッリ)。「早く脱げ」というが女は服を着たまま窓の外を見ている。外にはたっている独りの男。「誰だ、あれは?」と聞くハゲオヤジだが女はシラを切る。

 「外を歩いてこい。」と指示するハゲ。その通りにして、立っている男と遭遇する女だが、特にリアクションはない。

 部屋に戻った女に「あいつが浮気相手だろ?」とまだ疑ってるハゲおやじを見て、女は、銃を持ち出し、窓の外にいる男を撃ち殺した。

◆第5話「若妻」

 大学教授の妻は若かった。食事のメニューに文句をつける教授に
「私には才能がないの」と落ち込む若妻(シルヴィア・クリステル)。外出時の服装にも注文をつける。とにかく口うるさい旦那。

 「お前には頼れる夫がいる。指導をに従えばいい」と偉そう。

 セックスにも理屈っぽく注文をつける、男尊女卑の教授。

 ある日「遊びましょ」と縄で旦那を椅子に縛り付ける若妻。口にはレモンを詰め込み、さるぐつわをした。「これが遊びなの、動かないで」と。さらに目隠しをして…そのまま、子供を連れて家出する。

◆第6話「貝あそび」

 変装している女性マリア(モニカ・ヴィッティ)が高級ホテルに忍び込む。王妃の首飾りに目をつけ、カジノで王妃に近づく。一瞬の停電、首飾りは盗まれた。

 ホテルに子犬が入ってくる。犬の首に首飾りをつけて仲間の男に渡そうとしたマリアだが、途中で、王妃の使用人に盗まれる。

 マリアは使用人を誘惑している間に、神父の恰好をした仲間の男が首飾りを盗み出す。気づいた男が、仲間の部屋へ押し入り銃で脅す。
  
 使用人が神父になりすまし、汽車の中でシスター姿のモニカを待ち伏せ、首飾りを奪う。

 しかし、マリアはもう一度男を誘惑しホテルに行く。首飾りを売って二人で遊んで暮らそうと協議していたが「盗まれた首飾りは偽物」との新聞記事をみて愕然とする。

 駅で別れを告げている二人。マリアは「偽物でもいい。思い出になるから私に頂戴」と言ってバスに乗る。

 バスの中で声をかけてくる男。「この新聞記事?偽物なの」と、記事がねつ造だったことをばらすと、男は変装を解いた。使用人だった。2人はまた追いかけあって…。

◆第7話「散歩」

女(ウルスラ・アンドレス)は露出癖があり、コートの下はボンテージの下着だった。彼女が通る道すがら、交通事故が起こる。

 車の修理屋にいるウルスラ。事故多発で儲かっている修理屋と取り分の交渉をしているウルスラ。 

◆第8話「ナンパ」

 街を歩いている女ジョバンナ(ラウラ・アントネッリ)に一目惚れした男。意を決してナンパする。

 後日、男の部屋に花を持って訪ねてくるジョバンナ。仕事の電話がかかってくると言い「ここの電話番号を先方に教えていい?」と言うと、下着姿でベッドに寝そべり、ずっと電話をしている。彼女は多忙らしい。

 男も裸になり、事を始めようとすると、また電話がかかってくる。トラブルのようで「今から事務所に帰る」と電話しながら服を来る。残念がっている男に「あなたも服を来て。一緒にいくの。終わったら楽しみましょう」と言う。

 男の運転する車で移動。車内でさんざんエッチな会話をするジョバンナ。「コンビニに行くから、あなたは向かいの下着屋で下着を買ってきて」と頼む。

 取引先へ一緒に行き、男を「別の取引先」に仕立て上げ、条件の交渉を優位に進める。

 徐かの場所では、男を病気に仕立てあげ、病室のベッドで「すぐパンツ脱いで。時間がない。」とエッチをはじめようとするが、すぐに時間が来てしまい、また男はお預け。その後、なにもないのに病院で検査を受けねばならず、自分の本来の仕事はどんどん滞っていく。

 あらためて夜に待ち合わせするが、いきなりジョバンナは「時間がないからミラノ行きの寝台車をとったわ。そこでエッチできる。

 男はまた用事もないミラノまで連れて行かれることに。

 寝台車、いよいよエッチしようとすると、外に取引先の男性をみかけたジョバンナは服を着て汽車を降りてしまう。おまけにミラノには行けなくなったと、男を乗せた汽車が走り出してから言う。

「ミラノからは飛行機で帰ってくるのよ。いってらっしゃい。」
 寝台車の中で、ひとりで悶々とする男。

つまりこういう映画(語りポイント)

 1979年時点でも、きっと古臭いと感じたであろうオールドファッションな造りで、映画として面白いか面白くないかでいうと、正直、さほど面白くない。

 ただ、短編映画として一本一本の脚本はそれぞれに味があり巧い。

 エロティックという触れ込みの割りに、実際にオッパイを見せるのは一話のシルヴィア・クリステルと、ウルスラ・アンドレスが一瞬、くらい。それでも看板に偽りなしと思えるのは、露出ではなく、それぞれの女優の演技がエロ面白いから。

 露出は少なくとも、女優さんたちの表情は間違いなくエロティックです。そこ堪能するところ。

 エロをギャグにする…というコンセプトで統一されている。

 そして、女のエロに振り回される男たち。ですね。

 個人的に、爆笑したのは第2話で、モニカ・ヴィッティのコメディエンヌ芝居がウマい!コメディセンスの高さに感心します。

 あと、もし途中で飽きても、第7話は観てください。めちゃ短いのですぐ終わります。シンプル・イズ・ベストなショート・ショート。

 短編8話なので、気楽に観はじめて、飽きたら途中でやめればいいし…程度に観るのが良いです。はしょって観る場合は「1」「2」「7」話(私的好みですが)。