【映画で語ろう】カムシネマ★3分で語れるようになるポイント【ネタバレあらすじ】

映画を観たなら語りたい。映画の紹介から、ネタバレあらすじ、著者の独断と偏見による「語りポイント」まで。

3分で映画『欲しがる女』を語れるようになるネタバレあらすじ

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基本データ・おススメ度

『欲しがる女』

原題:IRREPROCHABLE FAULTLESS

2016年 フランス

監督:セバスチャン・マルニエ
出演・マリナ・フォイス、ジョセフィーヌ・ジャビ、ジェレミー・エルカイム、バンジャンマン・ビオレ

 おススメ度 ★★☆☆☆(2/5)

 主演女優のヌードと、助演ジョセフィーヌ・ジャビの美貌。それ以外に特にナシ。(=つまらない、という意味ではない。)ちなみに「邦題詐欺」な映画。いうほど欲しがってはいません。

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◆目次

あらすじ(ネタバレなし)

 【職を解雇され生活に困った主役の中年オバサン、コンスタンス(名前)。若い頃勤めていた不動産会社の求人情報を見てパリを離れ地元へ戻る。しかし、元の勤務先の社長は彼女を雇う意思は毛頭なく、採用されたのはオードリーという20歳の女性だった。コンスタンスは「あの若い女さえいなければ私が採用される。」と思い込み、彼女に近づき、あの手この手で退職させようと頑張る話】

   パリで行き詰まり、故郷の町に帰ってきた40歳の独身女・コンスタンス(マリナ・フォイス)は、地元で、元・恋人、セフレ、同僚の男たちと接しながら、以前の会社への復職を願う。

    しかし、同時期に大学を出たばかりの若い女、オードリー(ジョセフィーヌ・ジャビ)が採用され、自分は雇ってもらえなかったことで傷つく。「彼女さえいなければ、自分が雇ってもらえる」と思い込んだコンスタンスは、まず、偽名を使ってオードリーに近づき、友達になる。自分の元職場が、オードリーの今の職場なわけで、共通の知り合いが複数いるのに、まぁ大胆に嘘をつき続けます。

==以下ネタバレ==

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ネタバレあらすじ

 関係のない第三者を装いあんな会社辞めた方がいい」「彼氏のいるロシアに行ったほうが絶対にいい」と、どうにか彼女を退職させるべく全力を尽くす。
 しかし、元・同僚のフィリップとオードリーが関係を持ったことによる強烈な嫉妬心も相まって、どんどんおかしくなっていく。
 最後、ジョセフィーヌの正社員登用が決まったと聞いた彼女は、もうこれしかない!とばかり、ついに、ジョギング中にジョセフィーヌを崖に落として殺してしまう。
 警察の捜査が始まる中、わざわざ会社に顔を出したコンスタンスは、主を失ったジョセフィーヌのデスクにどっかと腰を降ろし恍惚の表情を浮かべる。それを、窓の外から怪訝な表情で眺める同僚の顔、で映画は終わる。

つまりこんな映画(語りポイント)

  「壊れた中年女ってめちゃめちゃ厄介やな~」とディする以外に、この映画が作られた目的が見当たらない。いや、女に限りません。中年が厄介なのです。

とはいえ、
・主人公のイカレっぷり
・やたら出てくる中年女のセクシーな裸体
・めっちゃ綺麗なジョセフィーヌ
…このあたりの要素に助けられ、

  観ていて飽きず最後までそれなりに楽しめます。

   フランス映画らしい心地良い雰囲気は全編に漂っていて、ひどい内容の話も、半分コメディ(では決してないんだけど)だと思っていれば、笑えるポイントもあります。

  ムカついたらとにかく筋トレをするとか、疲れたらセックスをするとか。

  この際、主人公のどうしようもなさをとことん楽しむしかない。

 若い女がいなければ自分が採用されるはず…と思い込んでいる部分は、傍からみたらイタイけども、でも、僕を含む中年の男女の思考として、あながちあり得ない話ではない。いつまでも若いつもりで頑張ってみても、傍からみたらただみっともないだけ…なんてことはある。歳相応におとなしくしとけばいいのにっていう…。同年代の方、注意です(おおいに自戒を込めて)。

 そう考えるとこれは、中年男女の「人のふりみて我がふり直せ」映画か。

 あるいは、中年に限らず、周りから見て「イタイ行動」ってありますよね、SNSのイタイ投稿みたいに。本人は必死になにかをアピールしようとしているのだけど「みっともないから、やめたほうがいい」と忠告する人がいないことで、ますますイタイことやっちゃうという。

 この主人公の行動は、そんな「現代の病」を想起させます。

 ちなみに…、

 「欲しかる女」という邦題はまったくもって違います。

 邦題やポスターの雰囲気がまったく違う洋画って本当に良くあるのですが、もう、いい加減「後で怒られてもいいから、題名やポスターで少しでも客を集めよう」という考えはやめてほしい。「職を欲しがる女」といえば確かにそうだけど。そうだとしても、あきらかに「エッチを欲しがっている女」と勘違いさせる意図がありありの確信犯でしょう

 ところで…「タバコ」の扱い方が変わった。

 昔の映画では、タバコは「かっこいい」「大人」という良いイメージの小道具として使われてたと思うのですが、この映画では「喫煙者=だらしない」という、主人公のダメっぷりを強調するツールとして使われています。タバコってすっかり精神的弱さを表現するツールになっちゃったってことでしょうかね。それも時代か。

 総合的に、それなりに楽しめる映画です。題名でおおいに期待した人も、エッチなシーンは普通にあるので、さほど期待外れにはならない。いうほど欲しがってないだけで。